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2008年07月31日
 ■ 伊勢 美味処

伊勢の海にやって来ました。
折角ここまで来たのですから海を見なくてはと言う訳で・・・。

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快晴の中、船に乗って鳥羽湾の潮風を目一杯楽しみました。

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海流がぶつかり合う所に現れる潮騒です。
ここには魚がいっぱい集まるそうです。
豊かな海なんですね。

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おっと、若い海女さんがお仕事中です。

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潜る様子は実にお見事!
クルッと頭を潜らせると、

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ヒョイッと足を上げてストンと海底へ。
綺麗にカッコよく潜るものですね。

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暫くすると貝を手に持ってゆっくりと上がって来ます。
それを木桶に入れて一休み。
呼吸を整えるのに口笛を軽く吹くようにピーピーと、
鳴らしています。独特の呼吸法ですね。

実はこの海女さん達、ミキモト真珠のアトラクションで実演して
くれた方々です。パチパチパチ(拍手)

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夢中で楽しんでいるうちに日が暮れてきました。
綺麗な夕日に言葉も無くし見とれてしまいます。
そして、お腹も空いてきたのです!

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先ほど乗せて頂いた船の船長さんが教えてくれた料理屋さん、
「ふるさと」 と言うお店へダッシュです。

オオッと、期待できる雰囲気!
どーんとお通しが出てきました。

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そのお通しは、大迫力のアラ煮です。
これだけで見事な一品です。

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そして、これもサービス。
サザエのミニ版でマチ針で引き出していただきます。
これも美味しいですね。

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最初の注文品はプリプリの今が旬の岩牡蠣です。
ワンカップと比べて大きさが分かっていただけると思います。
ミルキーで濃厚な味わいは最高です。

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お目当ては、これも旬のアワビのお刺身です。
身と言い肝と言い新鮮でピカピカです。
食べてみれば何と言う食感でしょうか!
幸せで震えた瞬間です。

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勢いで、貝焼き盛り合わせも行っちゃいました。
はふはふ言いながら焼きたての甘みたっぷりな貝たちに舌鼓を打ちます。
これで一人前と驚きです。
メニュー全てが驚きの激安プライス! 
嬉しくて涙が出そうです。

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締めには伊勢うどんをいただきました。

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太目の色艶が良いうどんをダシと良く混ぜ合わせ一気にすすります。
ネギとワカメの香りも素晴らしく磯の風味がいっぱいです。
伊勢うどんの喉越しの良さを楽しみました。

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最後に伊勢エビのお椀です。
立ち昇る湯気と一緒に伊勢エビの香りが一杯です。
お店中のお客さんが食べていました。
なるほどエビの旨味がこれでもかと溶け込んでいます。

実に美味しい伊勢の味覚を堪能しました。
シンプルなお料理に素材の良さが光る逸品ばかりで、
またまた幸せな伊勢の一時を過ごす事が出来ました。

船長様に感謝です。
伊勢万歳!

投稿時間 : 11:18 個別ページ表示

2008年07月26日
 ■ 伊勢 赤福の「竈」へっつい

7月20日(日)三重県伊勢市の「赤福」へ行ってきました。
お目当ては300年の歴史と文化を誇る赤福さんの赤福餅と赤福かき氷をいただくことと、
見事に赤く輝く「竈」へっついを拝見することです。

そして、このへっついを高度な技法を持って毎年暮れに塗り替えをされている、
左官の名工 西川和也氏、尾崎孝之氏にお目に掛かることが出来ました。

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暑い日にも拘わらず凄い人出です。
伊勢神宮へ参拝し赤福さんで一休みは誰もが願う、お伊勢詣での
基本です。

その店先で出迎えてくれるのが赤い「竈」へっついなんです。
先ずは、本店と支店のへっつい4連発です。

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何と言う美しさ!
訪れる人の心を癒してくれるこの見事な赤い輝き!!
このへっついで湯を沸かして頂くお茶は体と心に沁み入ります。

一体どの様に左官の技を使って仕上げていくのでしょうか?

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こちらは、他店のお菓子屋さんで活躍する薄茶色のへっついです。
この色もいいですね。

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右が西川氏、左が尾崎氏です。
「そろそろ塗り替えやな」 とオーナーさんと話しておられました。

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こちらは料理屋さんの黒磨きの物でかなり使い込んでいます。
伊勢磨きは強い物なんですね。驚きました。

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おはらい町にある五十鈴塾のへっついです。
素敵な建物だなと思いつつ奥へ入れていただきビックリしました。
伊勢の伝統的な居心地の良い素晴らしい室内空間です。
五十鈴塾は日本の暮らしにある心地よさを体験し、
全身で季節を感じながら自然を大切にする暮し方を
教えてもらえる塾です。

大型のへっついで実際にご飯を炊いたり料理をしたりと、
羨ましい環境の熟です。

やはり、西川氏による施工で我が子のように優しく撫でながら
工法の説明をして下さいました。

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赤福様の新店舗をご案内いただきました。
赤福様のオーナー自らが陣頭指揮を取られて、それに答えるべく
西川氏が存分に左官の技を発揮された場所です。
黄色の大津壁が見事に仕上がっています。
真中をよくみると・・・。

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盃を何とお洒落に表現したことか。

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建物に入り、その裏側を見て、オッオッ!
わらを伏せ込んだ土壁仕上げの中に盃が手に取れるように
クッキリと息づいているではありませんか。
お見事です。

この他、沢山の西川氏、尾崎氏の手掛けた作品を見せていただきました。
それら伊勢で培われた伝統的な文化は、これから我々の考えるべき
大事なポイントと方向性を示しているように思いました。

お陰さまで、多くの事を学んだ中身の濃い旅でした。
赤福様、西川様、尾崎様、ありがとうございました。

投稿時間 : 17:24 個別ページ表示

2008年07月19日
 ■ 榎本新吉 チリ刷毛・墨つぼ作り講習会

7月13日(日)平成会主催の榎本新吉氏による
チリ刷毛・墨つぼ作りの講習会が開催されました。
会場となった東京都左官職組合連合会会館には、
40名近くの参加者が集まり道具作りの原点を学びました。
先ずは午前中に行われたチリ刷毛作りをご紹介致します。

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何事が始まったのかと思うヤシの木の解体です。

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表皮を一枚一枚剥がしていきます。
このように剥がれるんですね。

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剥がした表皮の皮の部分をハサミで切り取り繊維の
部分を残します。

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絡み合った繊維を少量ずつすき取るように引き抜き、
同じ向きに揃えていきます。

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そうして徐々に束ねます。

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全員でお手本を見ながら作業開始!

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これだけ揃えるのも大変なんです。

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それを今度は紐で仮巻をします。

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手慣れた足付き?で、器用に巻き付けていきます。
足の裏で転がすんです!

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仮巻までを榎本氏がチェックします。
どうやら合格のようですね。

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次に、鉄線で2回目の仮止めです。
最初の仮止めを少しずつ解きながら徐々に太さを変えて、
形を整えていきます。

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そして同線巻です。
最初の巻は丁寧にきっちりと決めます。

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榎本親方の指先から目が離せません。

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一か所の巻き数を10巻き位で止めて、次の巻へ移動します。

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等感覚に、2つ目・・・。

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3つ目と、キレイに巻き付けていきます。

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するとどうですか、この通り見事に巻き上がりました。

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最後に止をして巻き付け完了。

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木槌で叩き型を整え、

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ハサミで揃えて完成です。

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どうですか、この美しさ!
手作りの素晴らしさに歓声が上がります。
出来栄えだけでなく、材料を少しも無駄にすること無く進める
手作業に熟練の技を見る事が出来ました。
ほんの少しですが、榎本氏が若い人達に伝えたい事が
分かったような気がします。
榎本親方の技を見て学ぶチャンスは滅多にありません。
どれだけ勉強になったかは簡単には言えない程です。
改めて左官の素晴らしさ奥深さ、器用さを教わりました。
ありがとうございました。

後ほど、墨つぼ編もお送り致します。

投稿時間 : 16:22 個別ページ表示

2008年07月09日
 ■ ヤネペットの販売を始めました。

(有)深谷配合粘土工業の荒木田土、
「ヤネペット」 の販売を始めました。

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練り込んだ荒木田土と、それに麻スサを配合した物、
2種類を在庫しております。
荒壁用と屋根用に、即ご使用いただけます。
更に、注文でワラを配合する事も可能です。

良質な荒木田土を是非ご利用下さい。

投稿時間 : 08:24 個別ページ表示

2008年07月02日
 ■ 銀座の壁の物語♪

昨年の9月に「銀座の大津壁」でご紹介させて頂きました、
美味和食処 銀座 「一草」 さんです。

6月28日(土) 平成会の総会が開催されました。
さすがの平成会、何と粋な セッティングゥ〜 でしょうか!
久し振りにお邪魔して美味しいお食事とお酒をご馳走になりました。

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ご覧下さい、このカウンター席の美しい佇まいを。
そして、そこにピタリと決まる現代美人の若いオーナー板前女将!
食と居の本物に拘るオーナーの心意気と、それを受けて見事に壁を
仕上げた小沼左官 小沼充氏の技が際立つ至福の空間です。
勿論、総会が盛り上がった事は言うまでもありません。

しかし、その後に起きる事件を・・・誰が想像出来たでしょうか。

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楽しい時間はあっと言う間に過ぎお開きとなりました。
心地よい酔いにもう少し大津壁と戯れてみたいと目をやると、

あ゛あ゛ぁぁぁー  きっ傷がぁ〜!!

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良く見ると結構深いです。
失恋して心が傷付くより、もっとショックかもしれません!

でも、大丈夫です。
平成会と、忍者左官 小沼氏の技を持って見事にメンテナンスして
くれるはずです。
結果は後日お知らせします。
お楽しみに・・・。

投稿時間 : 15:36 個別ページ表示