2010年03月10日
 ■ 第16回 建築・建材展 2010 ビックサイト

第7回 漆喰・土壁 技術講習会 好評受付中
5月23日(日)開催 富沢建材株式会社
詳しくは「富沢建材ホームページ 新着情報」 をご覧下さい。

平成22年3月9日より12日までビックサイトに於いて、
毎年恒例のビックイベント、
第16回 建築・建材展が開催されています。
初日の9日にお邪魔してまいりました。

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この日は悪天候にも拘わらず、例年通り初日からかなりのお客様で、
建築・建材展の集客力の高さを見せつけられました。

真っ先に今回出展されている漆喰メーカー2社のブースへ伺うと・・・。

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先ずは日本プラスター(株)様のブースです。
お客様の対応に追われていますね。

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やはり最近の傾向として自然素材、健康志向の漆喰、石灰に、
関心が高まっているのが分かります。

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日本プラスター様のカルヌーヴォのカラーバリエーションが鮮やかに、
展示ブースを飾っています。
とても見事な展示物で人目を惹いていました。

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来場者の殆どの方が手で触って質感を確認されていました。

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お隣には村樫石灰工業(株)様のブースが展開されています。
村樫社長自らが漆喰の素晴らしさを広める為、説明にあたられていました。

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村樫石灰様の今回の目玉、藍の漆喰磨き作品です。
磨きを施工したのは木村左官工業所の木村一幸氏です。
漆喰の文字自体も藍の磨きと調和して、とても格好良く美しく
仕上がっています。
お客様が思わず足を止めて見入っていました。

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漆喰とは何か?展示物やパネルを使っての案内はとても解り易く、
来場者の目も楽しませてくれる出来映えです。

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右手は京都の しっくい浅原 浅原雄三氏の手による漆喰パネルの作品です。
見事なバリエーションで本物の奥深さを知る事ができました。

両社展示ブースともひっきりなしにお客様が訪れます。
漆喰に対する関心の高さがはっきりと確認出来ました。
このことをしっかりと受け止めて今後の漆喰の普及に、
益々頑張らなければと心に誓った建築・建材展でした。

先ずは取り急ぎのご報告まで。

投稿時間 : 17:53 個別ページ表示

2009年03月11日
 ■ 日本漆喰協会  ビックサイトに春風

日本漆喰協会は3月3日から6日まで東京ビックサイトで開催された、
第15回建築・建材展2009に初出展しました。

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毎年恒例の建築・建材展は今年も注目度が高く、
多くの入場者を得ています。

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広い場内を探すうち日本漆喰協会のブースを発見しました。

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オオッ やってるやってる。
白をベースにした目を引くセンスの良いブースですね。

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デモンストレーションの日程は下記の通りでした。

3日(火)田川産業株式会社
4日(水)田中石灰工業株式会社
5日(木)株式会社丸京石灰
6日(金)日本プラスター株式会社
 
各メーカーの商品を日替わりでご案内するシステムです。

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先ず初日は九州の田川産業?様です。
城かべ・古代漆喰を使った漆喰磨きを施工し、
仕上がりまでを実演しました。

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今回のブースの製作に貢献され、初日の施工・技術指導にも当られた、
平成会の木村一幸氏、山口明氏です。
大事なイベントにはいつも御両人のご尽力が生きています。
本当に有難く凄い事です。

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ブース内には、漆喰協会会員メーカー様のあらゆる漆喰材を使った、
デザインキューブが見やすく展示されていました。
実はキューブにするのはとても難しく手間の掛かる事で、
どれもが漆喰協会ならではの表現の豊かな楽しい作品に仕上がっていました。

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2日目は、高知の田中石灰工業?様で、
タナクリームの施工を実演されました。

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漆喰に興味を持つお客様の難しい質問にも、
的確に説明を行う、田中石灰工業の営業担当の伊吹氏です。

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土佐漆喰を売るだけではなく、鏝を持って材料の研究も
しているだけあって、なかなかの鏝捌きです。
お客様の視線を集めていました。

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タナクリームの磨きを実演する島崎氏です。
軍手で簡単に磨ける様子を分かり易く表現されていました。

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3日目は?丸京石灰様のフレスコ画の実演です。

ご覧の様にかなりの注目を集めています。

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何故なら、この日のエンターテイナーは皆様ご存じの「どぞう」の絵本の作者、
フレスコ画家の村尾佳州子氏です。

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フレスコの技法の素晴らしさは言うまでもありませんが、
左官の世界も本格的に修行を積まれている村尾さんは、
漆喰や土を塗り付ける鏝技も素晴らしく、
見る人の心もガッチリ惹き付けていました。

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4日目は日本プラスター?様の実演でした。
凄いものが始まっています。

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ゲストは巧左官工芸の鈴木氏です。

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木ずりの下地に更に竹を編み込み、そのシッカリしたパネルの上に
ドカッと漆喰を塗り込んでいきます。
立体感をもって表現された作品はまるで漆喰が生きている様な、
躍動感溢れる作品です。

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最終日に相応しい鈴木氏の迫力のパフォーマンスでした。

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ブース中央に漆喰について語る、大きな(印籠?)パネルがあります。

【漆喰はF☆☆☆☆フォースターをはるかに凌ぐ
テンスター☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆の安全で
すぐれた機能をもつ壁材です。】

これが目に入らぬかとばかり燦然と☆が輝いています。

漆喰の良さが充分に表現された爽やかな春風がそよそよと
吹き抜けていくブースは多くの人の目と心を惹きつけ、
楽しませてくれました。

この漆喰をテーマにした企画とデザインを担当された
?コーパス 大澤社長様のセンスの良さに感銘を受けた
4日間でした。

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お隣では、村樫石灰工業?様が単独で出展されていました。
やはり、漆喰ならではの白とブルーをベースにした清潔感溢れる
ブースには来場者が多く、真剣に相談を持ちかける方も多く見受けられました。

いずれの日も、各作品を最後の仕上げまで見学する事は出来ませんでしたが、
充分に漆喰の良さを体験する事が出来ました。
そして日本漆喰協会が良い評価を得られ嬉しくなるばかりです。
こうして漆喰を盛大にPRして頂いた以上、今度は我々がもっと身近に
漆喰の良さを多くの皆さまにご紹介出来るよう、また良い家つくりに貢献
出来るよう頑張る所存です。

漆喰協会の皆様、各メーカーの皆様、デモンストレーターの皆様、
大変お疲れ様でした。
漆喰って素晴らしいな・・・とつくづく思う建材展でした。
ありがとうございました。


投稿時間 : 18:43 個別ページ表示

2008年09月21日
 ■ 漆喰の魅力

漆喰の魅力

第5回 漆喰・土壁 技術講習会 好評受付中
10月19日(日)開催 富沢建材株式会社
詳しくは「富沢建材ホームページ 新着情報」 をご覧下さい。

健康・エコ・自然素材
今注目のテーマですが、その全てに叶う建材が漆喰です。

漆喰は、消石灰・麻スサ・海藻のりを配合した天然の壁材です。
石灰は鉄の精製、水の浄化、消毒、医療用、食品添加など多くの物に有効利用されている
100%国内資源の素材です。
そして、石灰の特徴は空気中の二酸化炭素を吸って硬化し、石に戻っていく性質を
持っています。CO2 削減に役立つ訳です。
石灰を主成分として、つなぎに麻スサ、海藻のりを混ぜて壁材として使われているのが
漆喰です。
自然素材だけで出来た漆喰の壁は、特に室内においては二酸化炭素の吸着や調湿機能を
発揮し健康的な最高の環境を作り出します。

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弊社が在庫する、お薦めの漆喰材をご紹介致します。

左  九州  田川産業 城かべ(粉体)
中  高知  田中石灰 たなか壁 (粉体)
右  栃木  村樫石灰 村樫のしっくい (粉体)

自然素材調合済みの白い漆喰です。
伝統的製法で焼き上げた良質な石灰を使っています

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上右  田川産業  古代漆喰 上塗用(練り)
上左  田川産業  古代漆喰 外部用油入り(練り)
下右  田川産業  城かべ 黒しっくい(粉体)
下左  田川産業  城かべ 屋根しっくい 油貝灰入り(練り)

本格的練りしっくいです。
厳選された海藻を炊きのりにして練り込んであります。      
黒しっくいは粉体でありながら水で練るだけで真っ黒なしっくいになります。

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右  田中石灰  純黒(練り)
左  田川産業  ほんねり(練り)

純黒は土佐しっくいの特徴を活かして、その名の通り見事な黒を表現します。
ほんねりは炊きのりしっくいの良さを、練り込みで使い易くしてあります。

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今注目の、
田中石灰  タナクリーム シリーズです。

#300 外部用   
#200 内部用
#100 フレスコ用
N−20 中塗り用

高度な技術で生石灰を消化しクリーム状にした、しっくい生石灰クリームです。
薄塗り、厚塗り、全ての建物の条件に合わせて納得のしっくい壁を作り出します。

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田中石灰  純ねり(練り)

高知土佐で育まれた純度の高いしっくいです。
塩焼灰に発酵したワラを混ぜただけの、糊も混ぜないピュアーなしっくいです。
本来石灰の持つ特徴を最大限に発揮する優れ物です。
それは、台風銀座と呼ばれる高知土佐地方に100年経てもしっかりと美しく構える
現役の壁面を見ることで証明されます。
妥協の無い伝統的しっくい作りの良さを活かした歴史のある商品です。

弊社在庫のしっくい材の一部をご紹介しました。
どれもがこだわりの一級品です。
日本の建築に最も適した壁材、しっくい壁の良さは、時代を超えて今最も
注目される建築材料です。
地球規模の環境問題を含め、あらゆる環境改善に役立つ石灰をもっと勉強して
広めて行きたいと思います。

しっくいで建てた家の健康的な過ごし易さ、快適さを多くの皆様にご紹介出来るよう
自然素材を扱う建材店として建築に携わる皆様と頑張って参ります。


投稿時間 : 14:52 個別ページ表示

2008年08月06日
 ■ 村樫のしっくい

富沢建材より新製品のご案内です。

栃木の村樫石灰工業株式会社が総力を挙げて、
こだわりの既調合漆喰材を新発売!
その名は 「村樫のしっくい」 

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石灰の焼き方から見直され、鏝押さえから磨きまで
抜群の性能を発揮する絶妙なバランスで配合された
漆喰です。

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カタログも趣のある物に一新。

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上塗り用、角又混合用、中塗用のラインナップ。

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注目は内容で各下地の対応を分かり易く解説してあります。
今まで難しく考えがちだった施工法を図を展開しながら
塗り付けるタイミング等も丁寧に表現してあります。
商品の良さを施工時に十分に表せるように工夫がなされています。

漆喰の良さを広める力強い商品の登場です。
詳しくは弊社までお問い合わせ下さい。

投稿時間 : 16:49 個別ページ表示

2008年01月18日
 ■ 漆喰蛇腹 植田俊彦の技

淡路の名工 植田俊彦氏が造り出す 「漆喰蛇腹」 
の世界へご案内します。

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昨年の暮れに植田氏の現場へお邪魔しました。
全国を飛び回る氏に、暮れの忙しい時にも拘わらず沢山の事を
ご指導いただきました。

この建物は壁、蛇腹、天井、階段の蹴込みまで内装全て塗り物の、
植田ワールドが展開されています。
入るなり驚きの漆喰のオンパレードです!

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本日施工されているのは、植田氏が得意とする現場引き漆喰蛇腹です。
すでに砂漆喰で下地が出来上がっているところに仕上げの施工です。

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蛇腹引き用に調合された硬めの漆喰を下地にかなり厚く塗り付けていきます。

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思ったよりタップリと付け送ります。
下地や漆喰の調合具合、塗り付けの厚みなど細かい所まで
チェックしながら作業する荒井氏です。

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2mほど塗り付けると型を使って漆喰の付具合を確認します。

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ここで植田親方 登場!
現場蛇腹引きの本番です。
追っかけの作業は熟練の技を生かした手早い作業です。

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しかしながら納得の形に収まるまで幾度となく引きます。

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手元に全神経を集中して見事に仕上がっていきます。

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そして、入り角部分の仕上げです。
これぞ植田氏の技の見せ所で柳刃鏝を使ってそれはそれは丁寧に
手を動かします。

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ここも気合いの入れどころで細かい作業に息も止まります。

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どうですかこの美しさ、ご覧下さい。
完璧な仕上がりにため息が出ます。
一カ所を仕上げるのに小一時間かかるそうです。

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一段落の時に、蛇腹引きの型作りを教えていただきました。
型面に貼る、薄手のステンレス板で巾が約28?にカットされています。

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それを型の大きさに合わせた長さに切ります。
織り込む所に印を付けて、

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型はさみで折り目を付けていきます。

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あっと言う間に型に合わせた引き面の出来上がりです。
しかも正確に!

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この現場では4種類の引き型が使われています。

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この現場引き作業は見ていると楽しくて面白くて飽きませんが、
施工する職人さんはさぞ大変だと思います。
慣れているとは言え、上半身はバキバキになって辛い事とでしょう。

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でも見て下さい。
長手の漆喰蛇腹の仕上がりです。
大きい部屋の天井にピーンと通った巾25?も有ろうかという
漆喰蛇腹の迫力に言葉を失います。
それにしても蛇腹というのは美しい!!

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いつも明るく楽しい植田氏です。
今回お邪魔した現場でも職人さんとの笑いが絶えない活気の有る
作業風景でした。
次から次へと出て来るジョークと道具、そして仕上げのバリエーションの
豊富さは、いつも驚かされる左官のエンターテイナーです。

しかしながら作業の瞬間瞬間に緊張感のある空気が張り詰める時が
有ります。
氏はいつも失敗から色々な事が学べると仰っています。
その言葉に裏付けられた一時も無駄にしない姿勢に、
本来の左官の姿を見せていただいたように思います。

大変で必至で作り上げるから、出来上がりが美しいのですね。
心のこもった仕上がりに感動を覚えました。

漆喰万歳!

植田親方ありがとうございました。
職人の皆様お世話になりました。

投稿時間 : 07:18 個別ページ表示

2007年10月17日
 ■ 高知 二十日会 「第3回土佐漆喰講習会」 開催

10月13日(土) 高知県の野丁場で活躍されている
左官職で組織する 「二十日会」 様が、
第3回 土佐漆喰講習会 を開催されました。 

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会場は、高知県職業能力開発協会の
地域職業訓練センターで行われました。

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やはり南国、当日は快晴で気温も高く夏?と思うほど、
ホットな日です。

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ご覧下さい、素晴らしい施設で驚きました。
羨ましいの一言です。

テーマは、各土佐漆喰メーカーの商品について、配合方法、
土佐漆喰ヨロイの技法、磨きの技法と本格的な技を習得する
ハイレベルな講習です。

県外の、中部、近畿、九州地区からも多くの参加者を
含む約60名の大きな規模での開催となりました。

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会場には展示物も多数有り左官アートを楽しませて
頂きました。

これは、伊野左官工業の伊野郁夫氏の作品です。
板に塗り付けた土を細長くカットして、それを起こして
縦横に貼り付ける工法などアイデア一杯の作品です。

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こちらは、土佐漆喰の磨きです。
朱の磨きも見事で、しかも周り縁は緩やかなカーブで
中央部分より低く仕上げてありました。

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土佐で採れる土で色々な仕上げの作品が展示されて
いました。
綺麗な色土がいっぱいありました。

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田中石灰工業(株)様の展示です。
伝統材料を重んじながらもタナクリーム等、新しい商品開発に
情熱を注ぐ姿勢はこれからの建材の在り方に一石を投じている
メーカーと言えるでしょう。

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鏝(コテ)の展示コーナーもありました。
地域や工法によって珍しい鏝があるものですね。
見ていると楽しくてわくわくしてしまいました。

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さあ、いよいよ始まりです。
最初に二十日会会長の(有)北村工務店 北村隆正氏より
開会のご挨拶がありました。

北村氏は土佐漆喰の普及に尽力される仕掛け人です。

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次に、二十日会理事の(有)かわうち 河内六男氏より
講習会のスケジュールや行程の説明があり場内は
引き締まって来ました。

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材料作りも北村会長の指示に従い的確に慎重に
行われて行きます。

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木のトロ舟です。
これで鍬を使って錬るのが本当なんですね!

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軽くハンドミキサーで攪拌した漆喰を木のトロ舟に入れ、
平鍬でスサを押し切るように混ぜます。

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そうする事により板目にスサや石灰の塊が引っかかり、
良く分散出来る訳です。
プラスチックや鉄の舟では滑ってしまい混ざり具合が悪いのですね。

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土佐漆喰を製造しているメーカー4社です。
田中石灰工業(株)・北村石灰・栗田商店・西内石灰工業所 
の揃い踏みです。
聞けばそれぞれ微妙に違いがあるそうです。

ウ〜ン 奥が深い・・・。

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こちらは、ベテランが造り出す仕上げ用のノロです。

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丹念にフルイながら下にノロ分だけを落としていきます。
決して勿体ないからと言ってこしたり、絞り取るような事はしません。
何故なら細かいスサなど不純物が入ってしまうからです。

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漆喰の塩梅を確認します。

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材料も出来上がり皆さん一斉に砂漆喰から塗り付け
開始です。

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京都からお見えになった、皆さんご存じの
しっくい浅原 浅原雄三氏です。
その日本を代表するカリスマの技を存分に発揮され、
参加者の注目を集めていました。

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兵庫県からは、日本全国引っ張りだこの
植田俊彦氏が参加されました。
雑誌等でお馴染みのスーパー左官です。

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同じく兵庫県から、松木憲司氏です。
磨きのエキスパートとして全国を飛び回る
名人です。

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お笑い3人組です・・・しっ失礼しました!
愉快な冗談ばかり言っておられるので、ついつい。

左から、植田氏、浅原氏、松木氏が並んで磨きを
掛けている様子は見る物を引き付ける技のぶつかり合いの
素晴らしい競演でした。

高い技術の中にも、それぞれ行程のタイミングが違っていて
実に興味深い勉強になるパフォーマンスでした。

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熱心に若手を指導する、土佐漆喰の名工 河内六男氏です。
氏とは、南イタリアの石灰研修旅行にご一緒させて頂きました。
連日同室させて頂き、夜な夜な漆喰に付いてご指導をお願いし
多くの事を学ばせて頂きました。
田中石灰工業(株)の技術顧問でもある、河内氏の豊富な知識と技は
全て自身の体験から生まれて来たもので、その研究熱心な姿勢には
感銘を覚えます。

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二十日会 熱血副会長の、
(有)藤岡工務店 藤岡政男氏です。(右から3人目)
そのお人柄は周りを明るく元気にする土佐人の代表です。

九州熊本から見えた、
東口氏(右1人目) 越猪氏(右2人目) 丹波氏(右4人目)
と、鏝の話で盛り上がっています。

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藤岡氏の長年使い込んだ鏝は長さ30?ほどの大きさだったものが、
20?位まで特に先の方がスリムに減っています。
この鏝でどれ程塗り込んだのか想像を絶する逸品です。

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参加者持参の道具箱です。
どれだけ鏝を大事にされているのか、良く分かる気がします。
手に取って見せて頂と、実に手入れが行き届いていました。

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伊野左官工業の伊野郁夫氏です。
冒頭の土のアート展示作品を制作された名人です。

あれっハンダ下地のパネルに何かを始めました。

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すると、あっという間に着物姿の踊り子さんが出来ました。
お見事!
僅かの時間でこれほどの雰囲気を出すとは驚きです。
基本技術を完成させた腕だかこそ出来る早業ですね。
その絵心もさすがのセンスを感じます。

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田中石灰工業(株)の若手営業マン 
伊吹知之氏(右)です。
東京担当でいろいろとお世話になっています。
漆喰に付いていつも一緒に考えている仲間で
今後の活躍が期待されるナイスガイです。

深田美佳さん(左)です。
深田さんは、今年5月にお亡くなりになった、
漆喰博士の濱田俊夫様のご令嬢です。
ライターをされていて、今回の講習会の取材に
お見えにまりました。

懐かしい濱田氏が愛用していたニコンのカメラを引き下げて
取材されるお姿を拝見していると、やはり似ておられるなと
氏の面影が偲ばれる嬉しい時間でもありました。

深田さんには、お父様のご意志を引き継いで頂き、
土佐漆喰の為ご尽力頂ければありがたいと思っています。

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土佐の熱気と高度な土佐漆喰の講習会ですっかり
興奮してしまいました。

本物の材料と、本気の左官屋さんが取り組む土佐漆喰の壁は
単に伝統工法と言うだけでなく、これからの左官の在り方を
表すもっとも優れた工法だと言えると思います。

例えば、カップ麺が出回っている時代ですが、
生地を練って打って麺を作り、出汁は昆布と鰹節で採って手作りの
本物の美味しさを知る事でその違いに気が付きます。
それと同じで、左官の技もプレミックスの材料を使うばかりだけでなく、
捏ねたり、ワラを継ぎ足したり、ノロを取ったりと材料の手作りから
始める事で、塗り付けて仕上げるまでの本当の左官の仕事と、
自然素材の塗り壁の良さが分かるのだと思います。
漆喰が見直され益々世に広まることは間違いの無い所です。

少し成長したかな?
何か土佐っ子になった気分です!

高知の皆様、本当にお世話になりありがとうございました。
教えて頂いた事を生かせるよう精進して参ります。
今後もご指導をよろしくお願い致します。

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2007年08月13日
 ■ 祝 田川産業(株) 「ライミックス」 総理大臣賞 受賞

建材業界にとって素晴らしいビックニュースです!

8月10日(金) 田川産業株式会社 「行平 信義」 社長様が、
第2回ものつくり日本大賞 「内閣総理大臣賞」 を受賞されました。

首相官邸で安倍首相直々の表彰です。

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受賞件名は、弊社でもご紹介している 「ライミックス」 です。

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ライミックスは、「漆喰は水で練って塗る」という数千年の常識を
打ち破り、独自の真空高圧成形技術と炭酸化固化技術の開発
により、高強度で床にも仕様できる板状の漆喰セラミックという
新たな素材です。
焼かない技術から生まれる豊かなデザイン性とともに、
調湿性、吸着性、独特の優しい質感など漆喰故の優れた機能を
有する素材です。

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我らの行平社長、涙でやりましたのご挨拶です。

共に苦労した社員の皆様に心のこもった感謝の気持ち・・・。
私も感激で目頭が熱くなった瞬間です。

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内閣総理大臣表彰状です。

ものつくり日本大賞とは、我が国産業と文化を支えてきた
「ものつくり」 を継承・発展させるため、ものつくりを支える
人材の意欲を高め、その存在を広く社会に知らしめることを
目的とした内閣総理大臣賞です。
経済産業省、文部科学省、厚生労働省及び国土交通省の
4省庁連携による、2年に一度開催される総理大臣賞です。

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授与されたメダルです。

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行平社長様、首に掛けていただきましょう。

首相官邸での表彰式は緊張で張り詰めた空気の中、
厳粛に行われたそうです。

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田川産業株式会社、受賞式出席者の皆様です。

田川産業株式会社 代表取締役社長 行平 信義氏 (左)
     
     〃       ライミックス事業 統括リーダー
              福岡大学資環研 客員研究員
                        尾池 哲朗氏 (中)

     〃       研究開発室 研究員
              工学博士 一級建築士
                        乗松 全成氏 (右)
     
誠におめでとうございます。
行平社長様のご努力が、企業が受ける日本国で最高の賞を 
受賞された事に、言葉では言い表せない感動をいただきました。
また、日頃お世話になっている我々に大きな夢と勇気もいただきました。

あの心のこもった涙のご挨拶は一生忘れません。

田川産業株式会社様の今後益々のご発展と、
行平社長様、スタッフの皆様のご健勝をお祈り致しまして、
お祝いのお言葉とさせていただきます。

ライミックスは弊社で展示しております。
その素晴らしい素材感を是非手にとってご覧下さい。

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2007年07月28日
 ■ (株)丸京石灰 フレスコ画 キット 新発売

画期的な夢のある商品が生まれました。

九州大分県津久見市の 株式会社丸京石灰 様がやってくれました。

手軽に本格的なフレスコ画を描ける 「フレスコ アート キット」 新発売!
 
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何やら気持ちがわくわくする黒い箱。
どんな商品なのか期待感一杯で開けてみます。

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思わず、可愛い〜と皆の声が上がります。
「フレスコ画専用ボード」 「石灰モルタル」 「顔料」
「マスキングテープ」 の4点セットです。

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フレスコ画専用ボードです。
200?×200?のフレスコ画を一度に描けるサイズで、
額縁には天然木材を使用しています。
ボードは鉱物性で不燃軽量、多孔質の新素材で、腐食せず適度な
吸水性を持つ、フレスコ画に持ってこいの素材です。

額縁の養生材、マスキングテープも付いてます。

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綺麗な色の水で溶いて使う顔料です。
耐アルカリ性の有害性の少ない無機質の顔料でフレスコ画に最適です。

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石灰モルタルです。
消石灰、寒水石、水をバランス良く調合した、ねり状の直ぐに塗れる
タイプです。
一袋でボード全体を丁度良い厚さに塗れるようになっています。

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フレスコ アート キット マニュアルです。
キットの特徴、フレスコ画とは?から始まって、

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ご覧のように、製作手順まで15ページにわたって丁寧に分かりやすく
解説されています。

フレスコ画とは、石灰で造ったモルタルの壁に描く絵の事で、
フレスコという言葉はイタリア語で、新鮮なとか爽やかなという意味です。
消石灰と骨材(砂)を混ぜた石灰モルタルを壁に塗り、生乾きの時に
水で溶いた顔料で絵を描きます。すると顔料が定着し、耐久性のある
フレスコ画となる訳です。

この様にフレスコ画の知識が無くても、このキットで体験出来ます。
何方にも楽しんでチャレンジして頂ける商品だと思います。
お子様の夏休みの研究課題にもピッタリですね。
将来のフレスコ画家が増えること間違いなしです!

価格 : 1セット 2.940円 +運賃630円 (北海道・沖縄 運賃1.300円)
           ※消費税別

お問い合わせは弊社までご連絡下さい。

(株)丸京石灰様、よくぞ造って下さいました。
石灰、漆喰の世界が新たな広がりを見せる事と思います。
いろいろな人がこのキットにより、実際に石灰の良さを実感することで
家造りにも大きな影響と夢を与えることでしょう。
お子様から大人まで楽しめる 「フレスコ アート キット」 は、
身近な良い家造りの第一歩! です。

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じゃ〜ん!!
それでは究極のフレスコ画のお手本をご覧に入れましょう。

三鷹の森 ジブリ美術館 のフレスコ画作者で
壁画LABO主宰 大野 彩 先生の作品です。

鎌倉で開催された大野先生の個展でめぐり逢った感動の作品で、
先生の心が深く深く染み込んだ秀作です。

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この作品の題名は 「ありがとう No1」
今までの創作活動でお世話になった方々への感謝の気持ちを
込めて描かれたそうです。
ご覧になりたい方は弊社までどうぞ。

さあ皆さん、フレスコ画にチャレンジの時が来ました。

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もっとフレスコ画を知りたいなら
岩波書店 「フレスコ画への招待」 著者 大野 彩
も合わせて弊社へご連絡下さい。

丸京石灰様、日頃のご指導に感謝申し上げます。
今後も知れば知るほど奥の深い世界へお導き下さい。
ありがとうございました。

投稿時間 : 10:08 個別ページ表示

2007年06月23日
 ■ 2007 第59回 「三軌展」 開催

少し前の出来事ですが、とても嬉しかったお知らせです。

5月16日から28日まで、
公募美術団体 三軌会が主催する 2007 「第59回 三軌展」 
が開催されました。

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会場となったのは六本木の国立新美術館です。

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近代的な凄い美術館にビックリ!
六本木の変わりようには唖然としてしまいました。

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驚きながら三軌展の会場に到着です。

三軌展の公募規定書には、
「皮相な模倣を排し、様式の如何を問わず、個性を尊重し、
新鮮で自由な表現を旨とする。」 とあり、
絵画・彫刻・工芸・写真の四部門で、自作未発表の作品を出展すると
記されています。

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そして中へ。
何んと広い・・・しかもこの様な部屋が三軌展だけで38もあるのです。

それぞれの部門で日頃の腕の見せ所とばかり、膨大な数の作品がゆっくりと
見られる様にゆとりを持って展示されています。

真剣に見たら一日では無理な世界です。

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さて、今回の嬉しいお知らせ 其の一。

この作品が目に入らぬか!

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そうです、我らのセメント商工健康保険組合 
熱血常務 田名網 源市氏の作品
「イスタンブールの蒼景」 です。

人目を引く作風は見れば見るほど引き込まれる素晴らしい出来映えです。
イスタンブールに居るような深い情景が沸き出て来ます。
写真で見るより何十倍も素敵で心のこもった絵です。
田名網氏の絵画はいろいろな所で見る事が出来ます。
どの絵も見る度に感動する名作で、特に旅好きにとってはたまりません。

本来の姿は画家だったのか?
普段会議での熱く語る姿からは、じっとキャンバスに向かって描く様子は
想像しにくいのですが・・・。
あっ、踊りながら描いているのかもしれませんね。

これからも、もっと沢山の作品を世に出して、
皆の心を癒して下さい。

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そして、嬉しいお知らせ 其の二。

こちらは工芸の部に出展され、佳作賞に入選された
御正 牧子氏のフレスコ画作品で 「木霊」 こだま です。

漆喰をレリーフ状に厚く塗り付け色彩を施した見事なフレスコ画です。
立体感のある生き生きと伸びる枝葉に遊ぶ小鳥達が、
そ〜っと静かに見ていないと飛んで行ってしまいそうな臨場感と、
夢のある作品です。
小鳥達が逃げないよう暫くの間じっと息を殺して見入っていました!

実は3月に弊社にお越しになり漆喰についてご相談を頂きました。
過去お使いの漆喰材に納得がいかず他に良い物が無いか、
探しておられるとの事でした。
フレスコ画について不勉強な私は逆に教えて頂く気持ちでお話を伺うと、
漆喰の粘り気や混ぜてあるスサの具合、下塗りの段階の肌具合など
実に繊細な感覚が求められている事にとても驚きました。

そこで弊社で扱う漆喰商品の全ての内容とそれぞれの特徴をご紹介し、
検討して頂きました。
石灰の焼成方法やスサの種類と長さ、ノリの種類など、使用している
自然素材のこだわりの理由等も含めて、既調合漆喰商品について
説明させて頂きました。

その結果、田川産業(株)の城かべを選択され使用して頂きました。

後に入選のご報告と、
「城かべは、今まで私が扱っていた漆喰と違いレリーフ状にしやすかった
ように思います。今回この漆喰を使わなかったら、細かい凸凹を作る事は
難しかったです。」
との感激のお便りを頂きました。

御正さん、万歳〜!!
少しはお役に立てたかと思うと、嬉しくて嬉しくて飛び跳ねておりました。

今後も漆喰を沢山使って良い作品を一杯見せて頂きたいと思います。
本当におめでとうございました。

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以下、個人的に好みの作品をご紹介します。

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おや! 馴染みのある画風です。
コンクリート製品が描かれた絵画が見られるとは思いもしませんでした。

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そして、次には・・・・あっ!

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よく見ると、
富士川建材工業(株)のシーレックスが描かれているではありませんか!
作者は業界関係者?
建材店の皆さん、建材の未来には明るい光が差し込みつつあるのですぞ!!

田名網 源市様
御正  牧子様
素晴らしい芸術の世界へご案内頂き本当にありがとうございました。
感謝申しあげますと同時に、今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。 

投稿時間 : 13:42 個別ページ表示

2007年05月28日
 ■ 久住 章の技 第2回 漆喰・土壁 講習会 「江戸黒漆喰磨き」

5月27日(日) 「漆喰・土壁 技術講習会」 を開催致しました。
テーマは 「江戸黒漆喰磨き」 
久住章氏をお招きしての講習会は実技受講者60名、見学者150名、
合計210名の皆様にご参加頂き無事開催することが出来ました。

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まずは前日の準備の様子です。
朝から平成会の皆様と会場の設営を開始し、
午後からは久住氏にご登場頂き、材料のチェックをお願いしました。

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砂漆喰と中漆喰はスサの量を追加して微調整しました。

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仕上げの段階を緊張しながら見守ります。
黒ノロは合格です。(良かった!!!)
一通りの行程を確認してのテスト施工は成功のようです。
夜も遅くなり会場の設営もどうにか収まりました。
明日が楽しみです。

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さあ、いよいよ当日です。
長年の夢だったカリスマ左官、久住章氏の技術講習会の始まりです。
私の行いが良かったのでしょうか?天候にも恵まれ爽やかな朝を迎えました。
早くから参加者の皆さんがお見えになっています。

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講習会の始まりです。
多くのご参加を頂きここは本当に建材店?と思うほど人で埋まりました。
近所の人は何が始まったのかビックリして見に来ていました。

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まず最初に本日のテーマ 「江戸黒 黒漆喰磨き」 の施工行程と、
材料の説明が行なわれました。

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久住氏の解説と動きを真剣に受講する参加者の皆さんです。
開始早々から皆さんの熱気を感じます!

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榎本新吉氏も来て下さいました。
西の久住、東の榎本、両巨匠の顔合わせです。

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一通りの説明が終わり直ぐに実技に入ります。
久住氏と同時進行でその都度アドバイスを受けるシステムです。
砂漆喰→中漆喰→黒ノロ塗り付けと進んで行くうちに、
会場はそれはそれは凄い熱気で埋まったのでした。

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磨きは水引きのタイミングが命。
個々に的確なアドバイスをする久住氏です。
時には手を取り足を取り!!
瞬時に磨きが変わった・・・オオッ。
その魅力と凄さに皆さん大きな感動を受けているようです。

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上手く行くかはこの辺のタイミングが大事です。
「心を込めて磨くんや〜」と久住氏のエールが飛びます。
フレスコ画の大野彩先生、村尾佳州子先生も頑張ってます。

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挟土秀平氏が今回もお忙しいなか来て下さいました。
鏝を取ればその技に周りの目線は釘付けです。
秀平オーラが出ています!

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そろそろ仕上がってきました。
お見事!湯河原の長田左官様。

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千石の鈴木左官様も素晴らしい出来映えです。
写るんです!

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またまたご対面。
榎本氏と挟土氏のツーショットです。
この場がコミニケーションの場としてもお役にたっていると思うと、
嬉しい限りです。

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販売コーナーでは、書籍類、色土、ノロ、砥の粉等の
お薦め商品が並びました。
特に書籍に関しては情報満載の即役立つものを選んでの
紹介で多くの方にご利用いただきました。

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鏝のコーナーです。
こちらは三木市から来て頂いた鏝鍛冶、五百蔵製作所様の展示です。
徹底した職人技で左官の要求に応える鏝作りの巨匠で、
久住氏の鏝を多く手掛けています。

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毎月第3土曜日に弊社の鏝サミットでお世話になっている、
東京金広様です。
その場で使いやすく手直しや柄の付け替えなど即対応の、
左官の味方、三度の飯より鏝が好きな大将です。
榎本氏、挟土氏が納得の鏝を作る名士です。

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講習会も終盤、久住氏の総評が行われ、
質疑応答も次々と活発に出て最後まで盛り上がりました。
「今日が上手く出来ても次はどうか分からない。
もっと良い壁を塗れるように練習して下さい」
と締めくくり、参加者の熱心さを称え左官と磨きの魅力を語ってくれました。

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一枚一枚の作品を拝見し嬉しくなりました。
どれを見ても一生懸命さが伝わってきて・・・良かったな〜と。

本当に多くの皆様にご参加を頂きありがとうございました。
この講習会が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

平成会とボランティアの皆様には4月の初めから準備の為、
何回も日曜日を潰して頂きありがとうございました。
無事開催出来たのも皆様のお陰です。

そしてお忙しいにもかかわらず快く講師をお引き受け下さいました 
久住章様に感謝申し上げます。
心に残る講習をありがとうございました。
優し〜い表情と語りの中に見え隠れする技術に裏付けされた
厳しく強い久住さんの魅力を再認識しました。

今回の感動を忘れずに今後も頑張って行きます。

そしてご参加の皆様の熱心さに心を打たれました。
その様子を拝見して一番楽しんでいたのは私だと思います。
建材屋冥利に尽きます♪

ありがとうございました。

投稿時間 : 17:22 個別ページ表示

2007年02月28日
 ■ オゾン ワークショップ 「漆喰を極める」

2月24日(土) OZONE情報バンク リビングデザインセンター内の
室内環境ラボに於いて、健康な住まいづくりワークショップ
「漆喰を極める」 と題した講習会が開催されました。

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OZONE6階のパークサイドスクエアです。

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場所がら完全に養生された会場は講習が始まるのを待つばかりです。

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講師の方々、スケジュールの打ち合わせです。
このいなせな左官のハッピを着た後ろ姿は?

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そうです、鈴木建塗工業(株) 代表取締役 鈴木 光様です。
鈴木氏は1973年工学院大学建築学科卒業で一級建築士の資格を持つ
現職の左官職人さんです。その一方で、工学院大学難波研究室で長年
左官材料の共同研究を続けておられます。
現在役職として、(社)日本左官業組合連合会理事。左官職業訓練指導員。
ものずくり大学・職業能力総合大学校非常勤講師を歴任されています。
また執筆活動も多く、代表的なものに『日左連』 日本左官業組合連合会 発行の
「現代左官事情と伝統的素材・技術の革新に関する研究」を、
『建材フォーラム』 工文社 発行では、「左官往来 現代左官事情」を連載されています。

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熱心な皆様がお揃いです。
さあ、『室内環境ラボ』 こだわりの講習会が始まります。
今回のテーマは「漆喰を極める」です。
近年、シックハウス対策として明確に漆喰の安全を示すための漆喰業界独自の
「化学物質放散自主認定制度」がはじまりました。
単なる漆喰は昔ながらの伝統材料だから安全というだけでなく、一般に流通
している漆喰にも色々と種類があることや、その特性を再確認し施工の手順も
一から練習し極めていただきます。

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最初に講師、
ミヤビ工芸    大久保雅一氏 
諸岡左官店    諸岡永長氏
(有)西栄工業所 西村眞一氏  
の紹介から始まり、早速に鏝を持って「鏝返し」の練習です。

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参加者は配られた鏝を握って一斉に鈴木氏の真似をします。
後方にメガネを忘れたコナン君がいます・・・お気付きですか??(可愛い)

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そして、漆喰を鏝板に取って実際に鏝返しの練習です。
鏝に上手く乗りますか?

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コナン君、自分でやり始めました。
お母さん心配で何事が起きてもフォロー出来るよう万全の体制です。

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その心配をよそに・・・見て下さい、見事な鏝返し!
お母さん驚きの表情の後、大喜びされていました。
こちらのご家族は現在新築中で、皆さんで漆喰壁塗りをするのを
楽しみにされているそうです。 いいな〜。
お子様にとっても良い経験が出来て自分で塗った壁は良い思い出に
なることでしょう。そして家を大事にしてくれると思います。

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鈴木氏の丁寧な指導でこのように上手くなりました。
リズムも良くなって来たみたいです。

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鏝技の後は養生と目地処理の習得です。
塗り付け前に絶対必要不可欠な作業です。
これは施工による汚れを防ぐ為と、ボードのジョイントの割れを防ぐ為です。
仕上がりの善し悪しはこれに掛かっていると言っても過言ではありません!
下場もしっかりとテープを貼り付け、巾木や床面を汚さないよう養生します。

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ボードのジョイントも割れが入らないよう、しっかりとメッシュテープを貼ります。

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鏝さばき、養生の後は塗り付けです。
先ずは講師の熟練の技を見ます。

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そして鏝板に漆喰を受け取り塗り付け開始。

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最後まで一生懸命頑張っていたお嬢さんです。
やはり新築のご自宅に家族で壁を仕上げる事を楽しみにされているそうです。
仲良し家族に家造り本来の姿を見せていただいたと、つくづく思いました。

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壁面とは違う難しい天井の塗り付けです。
初めてとは思えない鏝さばきに驚きました。

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今回は2種類の材料を試してもらいました。
作業性の違いに戸惑を感じる場面も。

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地下足袋を履いた本格派・・・先日弊社にもお見えになった熱心な受講者です。
頑張って下さい、応援しています。

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スタジオのような素晴らしい会場は予定時間を超えての熱い
ワークショップでした。

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思わず撮ったショットです。
講師 大久保先生の作品に見入る二人の子供達です。
心ある作品は人を引きつけるのですね。
彼らの姿に明るい未来を感じたのは私だけでしょうか。

今日は凄く勉強になりました。
参加者の皆さんが熱心なのを見ていて、家とは物と人間の関係ではなく
建てる時に家族で参加して、一緒に歩んで成長して行く何でも見守ってくれる
パートナーなんだと。

ご参加の皆様、お疲れ様でした。
オゾンの皆様、鈴木先生、講師の皆様、ありがとうございました。
次回も参加させて下さい。

投稿時間 : 10:14 個別ページ表示

2007年02月25日
 ■ 漆喰でつくる楽しいお店の看板展 「村尾かずこ」

「どぞうの絵本」 の作者 村尾佳州子さん の個展が
西池袋のブックギャラリー・ポポタムで開催されました。

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村尾さんは、フレスコ画家でありながら、左官職人の加藤信吾親方の元で
左官仕事を学びました。土、藁、砂、石灰などシンプルな自然素材の組み合わせで、
壁の無限の表情が生まれることに魅了されフレスコ画を取り入れた左官内装工事、
造形作品を製作しています。

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閑静な住宅地にあるギャラリー・ポポタムです。

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楽しいお店の看板と、どぞうの絵本の原画が展示してあります。

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原画で見ると更にその素晴らしさが分かります。

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ウォ〜! 可愛イィ〜!!
個展開催案内の葉書に写っている金魚屋さんの看板です。
実物の出来映えは想像を超えた感激物です。
鉢底の砂利も左官の技法でさり気なく表現しています。
看板のベースは丸いザルで下地はハンダ塗です。

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左官屋さんの看板です。
このアングルはあたかも自分が塗っているような思いにさせる作品で、
どこからこの発想が生まれるのか村尾さんの左官に対する深い思いが
伝わって来るような気がします。

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なに〜! 居酒屋の看板!!
こんな看板が掛かっていたら、絶対入ってしまう事間違い無しです。
コの時型のカウンター越しに見るおやじさんの動き、焼台、煮込み鍋、お品書き、
野球中継を写すテレビと、もつ焼きの臭いがいっぱい。
こりゃ〜たまらんです。

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そして、おでん屋さんの看板です。
一品々の味わいを感じる、湯気が香る看板です。

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お風呂屋さんの看板で、背中を洗う石けんの泡が実に素晴らしい。
ニコニコ顔とケロリンの洗面器も見逃せません。

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ワインに力を入れている酒屋さんの看板です。
ワインの色が美味しそうに出ています。
その色出しに高度なフレスコの技を見ることが出来ます。

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四季の土玉です。
名前が付いていて、左から春子、夏夫、秋彦、冬美ちゃん達です。
万が一不要になったら不燃ゴミに出さずに外の土の上に置いて下さい。
土に戻ります。どんぐりや、ナラ、カシの実が入っています。
ひょっとしたら芽が出て緑が生まれるかもしれませんね。

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この様な作品が家の壁に息づいていたら・・・想像するだけで嬉しくなります。
その楽しさと感動を作り出してくれる 村尾佳州子 さんです。
お人柄は作品にそのまま表れています。
そしてフレスコ画と左官の両方の世界を知っている村尾さんだから成せる技なのです。
「どぞうの絵本」は左官業界の、いや建築業界の宝物です。
楽しい看板はお客を呼び込むお店の宝物になることでしょう。
よくぞ作って下さいました(感謝)

実は、金魚屋さん・左官屋さん・居酒屋さん・お風呂屋さん・四季の土玉の5作品を
購入させていただきました。ありがたく弊社に展示させていただきます。
是非皆様にも素晴らしい村尾佳州子ワールドに浸っていただきたいと思います。

村尾さん、ありがとうございました。
益々のご活躍をお祈りしております。

追伸:出来たら「行列の出来る建材屋」の楽しい看板作って下さい!(願)

投稿時間 : 20:26 個別ページ表示

2007年02月01日
 ■ 第2回 漆喰・土壁 技術講習会の開催案内

第2回 漆喰・土壁 技術講習会を5月27日(日)
に開催する事に決定しました。

先にご案内の通り、久住 章 氏を講師にお招きし、
黒漆喰の磨きを行います。

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久住氏の現場施工の様子です。

講習会のお申し込みや内容については弊社ホームページの新着情報
漆喰・土壁 技術講習会の開催案内」をご覧下さい。

実技希望の方には出来るだけ多くの皆様に高度なレベルの技を
体験、習得していただきたいと思います。

見学についても、お施主様から建築に携わるすべての皆様に
伝統工法の素晴らしい磨き壁が出来上がって行く様子を
見ていただきます。

皆様のご参加をお待ち申し上げております。
開催に向けての準備の様子もご報告しますのでお楽しみに。

ご質問、ご相談は何でもお気軽に富沢建材(株)
03 3362 7774 までどうぞ。

投稿時間 : 15:33 個別ページ表示

2007年01月14日
 ■ 青松寺 座禅堂 磨き床

港区愛宕にある 萬年山 「青松寺」 の静寂な座禅堂にご案内します。

以前もご紹介しましたが、この坐禅堂の床は左官の磨きの技を施した
朱色の磨き床です。
施工は榎本新吉氏、小沼充氏他多くの名工の手によって行われました。

2002年の施工時の様子と昨年見せて頂いた時を比べて見ましょう。

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都心の芝エリアに位置する青松寺は敷地内にそびえ建つ2棟の高層ビルを両脇に
まるで門のようにして構える歴史あるお寺です。
写真下部に山門が見えます。

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重厚感のある山門です。

下層には四天王像、上層には十六羅漢が納められています。
その壁面は青漆喰の磨き仕上げです。

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山門をくぐり、本堂に向かって左側のこの建物が坐禅堂です。
修行僧をはじめ寺を訪れる方々の学びの場になっている道場で、
中央に納められた聖僧様を囲んで周囲に単(坐禅の席)を設け、
坐禅を中心に食事から瞳眠までの一切の生活が行持されます。

外壁は黒漆喰仕上げです。

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約4年前、2002年10月26日 仕上げ最終段階の時に見学させて頂きました。

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施工の基本的技法は漆喰の磨きです。

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膝当てをしてしゃがみ込んでひたすら何日も磨き続けます。
見ているとそれはそれは気が遠くなるような作業でした。

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左の椅子が磨き床に写っています。

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室内だけでなく周りを巡る廊下まで、初めて知る見事な輝きに興奮して
見入ってしまい暫く動けなかった事を覚えています。

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いくら手を入れても切りの無い作業で、少しのムラも見逃さないよう
真剣にチェックします。

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そして4年後、聖僧様を中央に頂く座禅堂の磨き床は・・・。
言葉では表現出来ない、深みのある見事な輝きに進化していました。
僧侶の皆様の日々のお手入れと、素足か足袋のみの使用で
石灰の持つ特性と相まって磨き込まれていたのです。

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この様な輝きになる事を想定しての技法と聞いてビックリ!

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磨き込まれ馴染んだ魅力的な輝きを放つ様子を、
写真でお分かり頂けますか?

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人の手で出来る事、作る物に限界は無い様な気がして来ました。
そして、手を加えれば加えるほど素晴らしい物が生まれ、
その生まれた物が進化する事も教わりました。
施工された名工左官さんの心が写っている床なんです。

座禅堂の透き通った空気が心を晴れやかにしてくれました。
幸せを感じる日になりました。
合掌

投稿時間 : 10:46 個別ページ表示

2006年10月30日
 ■ 漆喰・土壁 技術講習会  第1回 土佐漆喰編

平成18年10月29日(日) 第1回 漆喰・土壁 技術講習会 開催 

ついに、その日が来ました。 天気予報は雨・・・。
でもこの日を待っていました。心は秋晴れです。

ところがなんと、石灰と土の神様がお天気にしてくれました!

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実は受付時間までドタバタ状態でしたが、何とか間に合いました。
開催までの準備には多くの方々にお手伝いを頂きました。
8月より講師の久保田様、有岡様、濱田様に的確なご指示を頂きながら、
東京都左官職組合連合会 平成会の皆様に何日も講習用の下地作りをして頂き、
前日28日には朝早くから夜まで、会場の設営に知恵と汗を振り絞って下さいました。
田中石灰工業様にもいろいろなアドバイスやご協賛を頂きました。
そして、弊社社員は講習会の成功に向けて、一丸となって頑張ってくれました。
ここまで来れたのは皆様のお陰です。ありがとうございました。

さあ、皆さんお見えになってます。土佐漆喰講習の始まり始まり!

☆注意 今回は写真が多いので覚悟して見て下さい。

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8時半より受け付け開始。明け方までの雨でまだ足下はびしょ濡れです。

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平成会の皆さんにも受付をお手伝い頂きました。

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講習会が始まる直前です。
130名のご参加を頂きました。

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最初に高知県から来て頂いた講師の久保田様、有岡様、濱田様をご紹介させて頂きました。
久保田様は土佐漆喰伝統工法で、現代の名工を受けておられ、さらに建築学会文化賞、昨年は黄綬褒章も叙勲されております。
その卓越された技術は一番弟子の有岡様が確実に引き継いでおられます。
いつ見ても見事な鏝さばきは、全国の現場や講習会で人の心を魅了し続けています。
濱田様はアドバイザーとして全国を回り、漆喰の普及に大きく寄与されています。
その知識と経験は建材業界全体の大きな財産です。

土佐漆喰講習会を企画するにあたり、ご相談申し上げたところ快く講師をお引き受け頂きました。本当に夢の様なお話でした。

ご紹介の後、濱田様の材料についての説明がありました。
石灰石の性質から焼成方法、土佐漆喰製造工程、性質等、写真パネルを見ながら詳しく解説して頂きました。
引き続き、久保田様、有岡様の実技の講習に入り、本場高知の磨き、見切り立て、砂漆喰の工法をご指導頂きました。
時々理解出来ない土佐弁もありましたが、その迫力に皆様終始圧倒された様子でした。

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10時ごろから皆さん一斉に塗り付け開始です。
待ってましたとばかり活気溢れた会場に大変身!

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女性陣も笑顔で・・・いや、壁に向かうと真剣な表情に。

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皆さん楽んで頂き明るい講習会で、こちらも嬉しくなってしまいました。
この頃から明るい日差しが出て来ました。
この笑顔のお陰でしょうか。

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スタジオ・ジブリのフレスコ画作者、大野彩先生です。
先生、お見事な鏝さばきでしたよ!

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いよいよ最終仕上げの段階で、磨きのノロ作りです。
1?メッシュのフルイに純ねりを取り、ゆするだけでノロを落とします。
鏝でしごこうとすると、すかさず土佐弁で「しごいたらいかん」と声が飛びます。
ワラが混じらないようにします。

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有岡さんです。
湿気を取るため新聞紙を貼り付け鏝で押さえます。

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鏝の動きを追っているうちに、気が付くとひかり始めました。感激!

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見切り立ての指導です。
見切り立てとは鎧仕上げの事で、水切りの仕様です。

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この様に定木を使って段を付けます。
際鏝を使って巧みな技で型どっていきます。

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平成会の細井様にタナクリーム(生石灰クリーム)の磨きの講習もお願いしました。
薄塗対応ではありますが、やはり下塗りをしっかりする事を強調して頂きました。

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裏方でお骨折り頂いた平成会の皆様です。
本当に大変でした。お気の毒に弊社の社員と思われ、こき使われた方もいたとか?

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ここでちょっと独り言。  この写真は、当日の午前3時ごろです。
下地の乾きが今一つだったので、ビールを飲みながら扇風機とドライヤーで乾かしていたのは・・・ナイショです。

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三木市から鏝鍛冶の五百蔵製作所様に来て頂きました。

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東京のこだわり鏝屋さん、金広様にも来て頂きました。

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素晴らしい鏝が並びました。
本日特別価格と言うことで沢山の皆様にご利用頂きました。

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その場で今使っている鏝も即調整! 具合を聞きながら微妙な所を直してくれます。
鏝も奥が深い凄い世界です。

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狭土秀平様も磨き鏝を手に取って、その出来映えに感心されていました。

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榎本新吉様の居るところには人が集まります。
辛口のトークに皆さんシビレるのでしょう。

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漆喰押さえ鏝の作者、品川博様も来て下さいました。
なんと鏝で作った蟻の作品を頂戴しました。
大野先生もそれを見て感激されていました。
今にも動き出しそうな凄い作品です。弊社でご覧下さい。

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狭土様とツーショット。
右のお嬢様は狭土様のテレビ、NHKのプロフェッショナルを見て左官になりたくなって、小松工業所様に見習いに入って頑張っているそうです。
この様にいろいろな方の出会いの場になった事は、とてもありがたい事です。

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加藤信吾様と大野彩先生とご対面。
久保田様の笑顔は最高です。

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榎本様と左官教室編集長小林様が、アメリカから日本の建築を勉強に来ているエミリーさんに特別講習会? ご両人ニコニコでした。

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そして、無事終了。
お陰様でとても盛り上がった講習会でした。
片付けの時は、今やっていた事が嘘の様に静かな寂しい様な倉庫に変わりました。

久保田様、有岡様、濱田様、田中石灰工業様、平成会の皆様、本当にお世話になりました。
お陰様でどうにか開催出来、また無事に終了する事が出来ました。
これも、皆様のご協力が有ったからこそと感謝申しあげます。
今後も引き続きご指導頂きます様よろしくお願い致します。

そして、ご参加頂きました皆様、その熱心さに心を打たれました。
盛り上げて頂き誠にありがとうございました。
今回の講習が少しでも今後のお仕事にお役に立てれば幸いです。
また、企画しますので是非ご参加頂きますようお願いいたします。

弊社社員の皆様お疲れさまでした。
家族にも感謝です。

次の日の朝、榎本新吉様から電話を頂きました。
「良かったな!」 の一言・・・涙が出そうになりました。

追伸 ソムリエとして調子にのって 漆喰・土壁カフェ  検討中♥

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2006年10月24日
 ■ 土佐漆喰講習会準備

いよいよ5日後に迫った土佐漆喰講習会(11月29日 日曜日)の準備の様子をお知らせします。

9月16日(土)朝から平成会の小沼様、木村様、山口様に来て頂き一回目の下塗りをお願いしました。

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2ヶ月前から作り始めた受講者用の塗り付け板です。(900?×600?)
仕事の合間を見て手作りしました。出来ても一日に6〜7枚がやっとでしたが何とか下塗り作業までに間に合いました。10?コンパネにラスボードを貼り合わせ,縁に大阪定木をビス止めした物を50枚用意しました。
先生用は、プロにお願いをしてタモの木を使って作って頂きました。

実に建材店らしいバックの写真です!

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まずは、隅出しです。一枚一枚丁寧に講師久保田様と、漆喰アドバイザー濱田様からの指示に従い塗厚を決めていきます。

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最初の下塗り材は吉野石膏のBドライです。8?の塗厚指定です。
塗り壁の仕上がりの善し悪しは下塗り有っての技、この段階からきっちりと拘りの仕事をして下さいました。

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50枚の塗り付けですが、チリ際の処理も丁寧にして頂き時間を掛けて綺麗な下塗が出来ました。
平成会のリーダー、小沼様です。

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10月1日(日) 2回目の下塗りでハンダ塗をお願いしました。
メンバーは、平成会の木村様、諸岡様親子、山口様です。 
ハンダの配合は基本的に 純ねり1袋+中塗りハンダ1袋+砂7?バケツ1.5杯+ワラ半袋 です。

純ねりは、高知県の田中石灰工業の伝統材料で石灰と発酵させたワラだけを混ぜ合わせた糊を入れていない漆喰材です。

充分に練り合わせたハンダは配合の塩梅を見ながら塗りやすく調整されます。

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塗り付け開始。 木村左官工業所の木村様の鏝さばきはテレビ(タモリクラブ)でも大活躍! 
大好評!! タモリ達を唸らせました。

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年期の入った仕上がりは諸岡左官の諸岡様です。そっくりな仲良し親子でお手伝い頂きました。

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何事も一生懸命な、山口巧芸社の山口様です。外資系石油会社から左官に転職された志の熱い方です。

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ハンダまで塗り上げた講習板は大変重く、乾燥させるのも時間が掛かり通風にも気を使いました。

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10月21日(土) 3回目の下塗りで砂漆喰の塗り付けを行いました。
平成会、小沼様、木村様、河西様、細井様、小宮様にお願いしました。
砂漆喰の配合は 純ねり1袋+砂7?バケツ2杯+状況でワラ少量 です。
やはり配合の塩梅は若干の調整が必要の様です。

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実はちり際に隙が出て来たので、急遽チリトンボを打つ事になりました。
打って頂いているのはバンダナの似合う河西様です。

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50枚分のチリトンボを打ち付けるのは大変でした。神経を使う細かい仕事です。

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トンボを打ち終わった板から塗り付け開始です。その鏝さばきは後程続編でお見せします。

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若い小宮さんに、小沼さんが鏝の扱い方を伝授! こんな素晴らしい光景が度々見られました。
SAKAN愛です♥ 

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塗り付けの一部を露出させた講習板です。

この日も朝から夜まで長い時間お世話になりました。
平成会の皆様、本当にありがとうございます。

続く・・・。

投稿時間 : 12:28 個別ページ表示

2006年10月02日
 ■ イタリア 石灰文化 アルベロベッロ

石灰シリーズ 一回目
以前、新着情報でご案内しました南イタリアの石灰文化を改めてご紹介します。
昨年秋に訪れた、イタリアのブーツの様な地形の踵部分にあたるプーリア州のムルジュ地方アルベロベッロの町をご案内します。


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ゆるやかに登る丘の斜面に愛らしい円錐型ドームを持ったトゥルッリ民家がぎっしりと並んでいます。
この絶景を見た瞬間、想像を超えた世界にパニック状態になり、頭の中で暫くの間ガガーンとドラが鳴り響くほど感激しました。


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円錐ドームがのった一部屋からなる建物を 「トゥルッロ」 と呼び、このドームをいくつか持つ複数形の建物を 「トゥルッリ」 と呼んでいます。アルベロベッロの旧市街地を構成する、モンティとピッコラの二つの地域には、1430戸のトゥルッリがお互いに肩を寄せ合う様にぎっしりと集まっています。
この民家の原型は紀元前からあり、集落となったのは15世紀後半にこの地域を管理する伯爵が土地を開墾するために農民を集めて居住させたのがその起源です。ここの住人の大部分は早朝には郊外の農地に働きに出て行き、日没後に町へ帰ってくる生活を送っていました。


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町の中に入るとなんと素晴らしい家並み! おとぎ話に出てくる様なたたずまいのせいか、トゥルッリにはどこか人をメルヘンの世界へ誘う雰囲気があります。
屋根の頂上にあるピナクルは宗教的な意味を持ち魔除けや太陽崇拝の象徴的表現だろうと考えられます。ドームの外側に白く描かれたサインには占星術的シンボルを思わせるものやキリスト教のシンボルと結びつくものが見られます。
屋根は薄いスレート状の石灰石を何層にも積み上げています。元は白い色をしていますが長く空気に触れている間にカビや微生物がつき、風合いのあるグレー色に変わります。ドーム下の外壁の部分には漆喰が塗られており、太陽の下で白く輝く姿は眩いばかりです。その白い壁と濃灰色の屋根の対比が非常に美しいんです。
肌合いは、繰り返し石灰クリームを塗る為その層の重なりで独特の丸みや窪みが生まれ、新しい建築には無い味が出ています。壁を刷毛で塗る仕事は伝統的に毎土曜日に女性が行う事になっており、小さな子供がそれを手伝うそうです。
白い民家や集落は、他の地中海圏にも広く見られますが、こうして建物を石灰で塗る事により疫病から守る事が出来たと同時にそれが、土着的建築の美の意識となり輝く白さを常に保つ事が住民の間の良き風習となったのでしょう。


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しかし、実際のトゥルッリは甘い夢の中に生まれた建物ではないのです。その背景には厳しい現実がありました。
まず、地表のすぐ下を掘れども掘れども石灰石しか出てこない土地に生まれた人々がその石で作った建築物は素朴なものでした。さらにこの地域の伯爵が、王様に支払う不動産税を免れる為に住民達にモルタルを使わない石を積み上げただけの単純な構造の住居を強要しました。これなら徴税の為に王の監査人がやって来た時にも簡単に解体が出来監査の目をごまかす事が出来るからです。
近年は石灰モルタルでガッチリ固定していますのでご安心を。


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南イタリアのマンマです。突然お邪魔してカプチーノをご馳走になりました。
家も素晴らしいけど人も良い。とても明るい元気で素敵なマンマでした。


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壁は80?から厚いものでは2mになる物もあり、古い建物ほど厚くなる傾向があります。入り口以外にはほんの小さな窓しかありませんが、内部も石灰で白く仕上げられているので充分に明るく、清潔な空間が保たれています。また、壁が厚いので外気の変化が内部に伝わりにくく、夏は涼しく冬は暖かいそうです。こうして食べ物など吊してありますが石灰の消臭効果で臭いもしませんでした。


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さらに、時間を忘れて夢中で散策しました。


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すると、なんと可愛い絵になるエノテカ=酒屋!
そのまま通り過ぎる訳には行きません。
美味しいワインとチーズを選んでみましょうか。
レモンチェッロも忘れずに・・・。
では、続きは後程と言う事で、チャオ!!

☆現地でお世話になったアツゥーシ(田邉淳司)様、ありがとうございました。

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