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2008年07月19日
7月13日(日)平成会主催の榎本新吉氏による
チリ刷毛・墨つぼ作りの講習会が開催されました。
会場となった東京都左官職組合連合会会館には、
40名近くの参加者が集まり道具作りの原点を学びました。
先ずは午前中に行われたチリ刷毛作りをご紹介致します。
何事が始まったのかと思うヤシの木の解体です。
表皮を一枚一枚剥がしていきます。
このように剥がれるんですね。
剥がした表皮の皮の部分をハサミで切り取り繊維の
部分を残します。
絡み合った繊維を少量ずつすき取るように引き抜き、
同じ向きに揃えていきます。
そうして徐々に束ねます。
全員でお手本を見ながら作業開始!
これだけ揃えるのも大変なんです。
それを今度は紐で仮巻をします。
手慣れた足付き?で、器用に巻き付けていきます。
足の裏で転がすんです!
仮巻までを榎本氏がチェックします。
どうやら合格のようですね。
次に、鉄線で2回目の仮止めです。
最初の仮止めを少しずつ解きながら徐々に太さを変えて、
形を整えていきます。
そして同線巻です。
最初の巻は丁寧にきっちりと決めます。
榎本親方の指先から目が離せません。
一か所の巻き数を10巻き位で止めて、次の巻へ移動します。
等感覚に、2つ目・・・。
3つ目と、キレイに巻き付けていきます。
するとどうですか、この通り見事に巻き上がりました。
最後に止をして巻き付け完了。
木槌で叩き型を整え、
ハサミで揃えて完成です。
どうですか、この美しさ!
手作りの素晴らしさに歓声が上がります。
出来栄えだけでなく、材料を少しも無駄にすること無く進める
手作業に熟練の技を見る事が出来ました。
ほんの少しですが、榎本氏が若い人達に伝えたい事が
分かったような気がします。
榎本親方の技を見て学ぶチャンスは滅多にありません。
どれだけ勉強になったかは簡単には言えない程です。
改めて左官の素晴らしさ奥深さ、器用さを教わりました。
ありがとうございました。
後ほど、墨つぼ編もお送り致します。
投稿者 Tomizawa : 2008年07月19日 16:22