« 日左連青年部定期総会 福岡県大会 | メイン | 四文屋 もつ焼き しみじみと »
2010年06月15日
平成22年6月6日(日) 小林隆男氏 登場
パオ連続講座 第4回目が
「琵琶湖の土の話」をテーマに開催されました。
地元琵琶湖エリアで土の研究に没頭する小林氏が語る、
「大津壁」 「大津磨き」 「近江商人」 とは?
待ってましたの左官界の貴公子と、美術家 木村謙一氏が繰り広げる、
楽しい左官ショーの始まりです!
小林氏の手による作品が沢山展示されています。
土の優しさを上手く表現した可愛い塗板サンプルですね。
大津の輝きはソフトで奥深い光を発します。
江州白(白土の現土)です。
これが全国でも最高級品と言われている白い土なのです。
小林氏が自分で焼いた貝灰です。
左は焼く前の貝、中央が焼いたもの、右が消化して
パウダー状にしたものです。
少々肌色っぽい色合いです。
その優れた素材を生かすのが小林氏の類い希な技なのです。
手掛けた作品や現場を、鏝扱いと同じように巧みな会話で披露してくれます。
土が持つ魅力と左官職人の心意気を優しく語り、
時には笑いのジャブを入れて会場を盛り上げます。
大津磨きの作品に会場の目は釘付けです。
多くの復元工事をこなす小林氏が目を向けるものは、
随所に光る職人技の数々です。
何気なく見過ごしてしまいそうな逸品も小林氏の目は逃しません。
何と言う美しさでしょうか!
先人達はこのような仕事を指示されてこなすのではなく、
左官の職人魂で自らが施していく心意気を大いに語ってくれました。
宝の山!
白土の他、色々な土が露出する画家のパレットのような山肌です。
ここで育ったなんて羨ましい限りですね。
石田純一モード?で、近頃忘れかけている土から出来た文化を、
熱く熱く聞かせてくれます。
人との出会いの大切さ、近江商人が職人を育てたこと、
施主と職人の良い関係を、自分の経験から心を込めて伝えていただきました。
そして何より、土そのものに触れていたい気持ちと、
土をこよなく愛するその人柄の素晴らしさが参加者の体に心地よく染み入ったのでした。
小林氏の鏝です。
天下布土
「土は小さな粒子からできている
そんな風に小さな小さなひとりひとりが集まって
無限の可能性を秘めた『カタチ』を生み出す」
江州左官 土舟 小林隆男親方の一心さ
「美しいもの は どうやって造る?
美しいとは??
銅が、金や銀よりも好きな色になった・・・」
お弟子さん 小舟さんの熱心さ
滋賀の土を愛する左官さんの講座は本当に美しく、力強く、
楽しかったのでした。
小林隆男様、小舟様、木村謙一様、ありがとうございました。
追伸:次回以降の予定は下記の通りです。
7月 4日(日) 三重の松木憲司氏、
8月22日(日) 高山の挾土秀平氏
9月26日(日) 兵庫の久住有生氏
10月24日(日) 伊勢の西川和也氏
どんな話しが聞けるのか楽しみです。
お問い合わせは、パオ まで。
投稿者 Tomizawa : 2010年06月15日 10:16