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2008年06月06日
5月25日(日) 待ちに待った奥田信雄氏の京壁講習会が
開催されました。
当日の午前中はあいにくの雨でしたが大勢の方にご参加頂き、
会場を盛り上げてくださり感謝です。
受付では奥田氏自筆の講習会資料が配られました。
九州は熊本から、東北は新潟からと遠方の方を含め170名のご参加で、
欠席者がほとんど無くご覧のようにお集り頂きありがたい限りです。
今回はカメラマンもスタンバイで鏝さばきをスクリーンに写し出す企画です。
さあ、いよいよ講習会のスタートです。
久住章氏や挟土秀平氏にもご挨拶を頂きました。
テーマは、「水捏ね仕上げ」と「投げスサ仕上げ」で、
材料と行程に付いて説明が行われました。
その後、早速水捏ねの塗り付けに入ります。
皆さんの目は奥田氏に釘付けです。
引き続き奥田左官工業所の原氏、泉氏にバトンタッチで、
仕上げて頂きます。
受講者の中から10名の希望者に実際に塗り付けて頂きました。
今回の大目玉は、奥田氏の作った材料を奥田氏の鏝で塗る
事が出来るスペシャル版なのです。
これはなかなか経験出来る事ではありません。
皆さん一斉に水捏ね仕上げにチャレンジです。
真剣に壁に向かいます。
それに応えて奥田氏の熱い指導が始まりました。
次から次へと、時には笑顔を交えながらアドバイスして頂きます。
ポイントでは、参加者全員に分かり易く解説してくれます。
神の手のような技に目を奪われますね。
鏝の握り、寝かせ方、運びを的確にアドバイス!
そしてその場で会場の皆様にも解説してくれます。
奥田氏は実に熱心に、一人一人に声を掛け、
丁寧に手解きをされていきます。
壇上の壁も最後の仕上げに手を入れます。
まるで太極拳のようにゆっくりとした鏝の動きで、
見ている方も息を止めてしまうような空気です。
その鏝さばきを正面のスクリーンと両サイドのテレビモニターに
写し出します。
このモニターの設置により鏝の動きと、仕上がっていく肌が良く見えると、
良い評価を頂きました。
テント内のモニターを見る皆さんです。
全員が奥田氏に心を奪われたように、京壁の世界へ
入っていき時間の経つのも忘れてその動きを追いかけます。
原氏による投げスサ仕上げに入ります。
20年寝かしたワラをまるで風でなびかせるように伏せ込んでいきます。
奥田氏の技を継承する原氏の素晴らしい鏝さばきです。
平成会の小宮氏です。
伏せ込んだワラの上を引き摺り鏝で抑え込み仕上げていきます。
緊張しながらの作業がモニターで紹介されます。
普段見ない?真剣な表情はカッコイイです。
奥田氏は写真も本格派で、鏝も凄いがカメラも半端じゃありません。
こだわりの人は全てにおいて追及されるのですね。
合間を見て、お弟子さん達の姿を写されていました。
壇上の仕上がった作品に歓声の声が。
直に見る本物の京壁の美しさに目を奪われます。
土の持つ味わいを堪能出来る仕上がりです。
会場では恒例の書籍販売も行われました。
左官関連の本が増えて来たことはとてもありがたい事で、
多くの事が得られる情報源として活用して頂きたいと思っています。
そして、左官にとって一番大事な鏝屋さんにもお越し頂きました。
三木市から鏝鍛冶の五百蔵製作所様、東京金広様に展示販売を
お願いしました。多種にわたる鏝類は見ているだけでも楽しくなる、
逸品揃いです。
無事講習会も終了しました。
ホッと一息の奥田氏です。
一日中会場を動き回り、喋り続けてさぞお疲れの事と思います。
日頃滅茶苦茶お忙しい中、今回の講習会の為、事前準備の段階から
丁寧にご指導いただき、そして、鏝コレクションの驚きの展示、
材料も全て手造り、鏝もお借りするなど、思いもしなかったご厚情と気合に
御礼の言葉もありません。
その後ご参加頂いた皆様から、
「とても良かった」 「凄く勉強になりました」 「素晴らしい資料を頂いた」など、
多くのお褒めの言葉をいただいております。
今後のお仕事に大いに参考になる事と思います。
これも奥田様の熱意と京壁に対する真摯なお心が皆様に通じた結果と、
大変嬉しく思っております。
よくぞ、弊社の講習会をお引き受け下さったと感謝申し上げます。
ありがとうございました。
雨も上がった夕刻、大方撤収も終わり奥田氏と平成会の皆様で
記念撮影です。
平成会の皆様のご協力には心より感謝申し上げます。
皆様のお力添えがあっての講習会だと思っております。
ご好評を頂く影に、いや表に平成会あり!!
皆様、奥田様のカッコ良さを楽しんでいただけたでしょうか。
本当は現場での姿がもっとカッコイイです!
奥田様、奥田左官工業所様の益々のご発展をお祈り致しまして、
お礼の言葉とさせて頂きます。
ご参加頂いた皆様ありがとうございました。
皆様に盛り上げて頂いたお陰様で良い講習会になりました。
次回、秋も企画を進めておりますので、またのご参加をお待ちしております。
投稿者 Tomizawa : 2008年06月06日 09:20