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2009年02月15日

 ■ 山本忠和 京都の左官伝統工法を受け継ぐ若武者

京都の左官伝統工法を若くして受け継ぐ、山本忠和氏をお訪ねしました。
山本氏がどんな仕事をしてるかって?

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先ずは、京都巡りと参りましょう。

日本三大祭りの一つ祇園祭りが開催される八坂神社の西楼門です。
この八坂神社の漆喰塗りは山本氏の手によるものです。

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重要文化財 安楽壽院の書院です。

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1795建立の美しい書院を庭園から眺めます。

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この漆喰壁も山本氏の技を駆使した作品です。

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そして今、その書院を取り巻く土塀の修復工事に取り組んでいます。

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永い時を経た、大きく長い本格土塀の弱くなっている土質に対処する為、
山本氏の高度な技量が発揮されます。
長期に渡る改修工事は我々の想像を超える大変な作業になる事でしょう。

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その他、各地に点在する文化財に山本氏の鏝技が生きています。

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どうですかこの素晴らしさ。
見る者の心に漆喰の美しさが写し込まれます。

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その技術を絶え間なく研究し続ける左官基地、
山本工業所をお尋ねしました。

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先ずは、1階の作業場件倉庫を拝見します。

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何処を見ても、建材店も真っ青なキッチリと整理整頓された用具、工具、材料です。
この真似はなかなか出来ませんよ本当に・・・。
山本氏のこの几帳面さが、仕事に生きているのですね。

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伝統的工法の実態を見極めるため、改修現場の壁や蛇腹の一部を持ち帰り、
研究を重ね施工に生かしていきます。

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2階へお邪魔します。
オオッ! 何だここは!?
全く想像もしていなかった空間が広がっています。

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これが、左官店の事務所ですかぁ〜
木と土とダルマストーブのファンタジックなアトリエです。
木のらせん階段には参りました。
夢を見ているようですね。

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室内の表札代わりに彫刻の鏝にご挨拶をいただきます。

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何やら趣のある重厚な木の飾り箪笥です。

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開けていただき中を拝見すれば、やはりそこにはこだわりのコレクション!
凄いの一言です。

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鏝を手に取ると山本氏の表情が引き締まり、仕事への情熱が伝わって来ます。

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同行していただいた小沼充氏も真剣に鏝を検分します。

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暖かさがじんわりと浸みてくるダルマストーブを囲み鏝談議が続きます。
建築に必要な道具は数々あれど、鏝ほど種類の多い物はないでしょう。
カタチ、大きさ、固さ、金質、焼き具合、材料によって、仕上げ方によってと、
限りがないほどです。
お話を伺っているうちに、左官の奥深さと魅力、面白さが分かってきたような気が
しました。
しかし何て過ごしやすい空間でしょうか。
時の経つのを忘れてしまう、ここで塗り壁の打ち合わせが出来たら最高でしょうね。
山本氏の作る世界は実に素晴らしく見事です。

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氏を一言で言うとカッコイイ左官屋さん。
行動を拝見していると、常に物事に対して真剣、際だつ集中力の持ち主で
几帳面、それでいて時には やんちゃ? と魅力一杯の人柄でした。
驚くのは、重要文化財等の伝統工法を地道に確実にこなしながらも、
現代に要求される新しい壁や土間の左官の世界を想像し造り、仕上げているところです。
山本氏の素晴らしい左官の世界を沢山勉強させていただきました。
そして、家族思いの優しさも。

お忙しい時にも拘わらずお付き合いご指導をありがとうございました。
山本様の今後の益々のご活躍をお祈りしております。

投稿者 Tomizawa : 2009年02月15日 14:47