« 土壁礼賛 「銀座の大津壁」 | メイン | 富沢建材 第3回 漆喰・土壁 技術講習会 開催案内 »
2007年09月28日
9月15日(土) 竹中工務店東京本社に於いて
社団法人 東京建築士会 が主宰する 「銀座建築デザイン大学」
が開催されました。
テーマは
『建築技術技能教育としての左官伝統工法の美と用を学ぶ』
『日本の伝統工法「鏝絵」の世界へようこそ!!』 です。
先ず講義は講師 鈴木 光氏
(鈴木建塗工業(株) 代表取締役)による、
「日本各地の建築物と左官仕上げについて」
1.日本の壁とは
2.左官道具のいろいろ
3.左官材料の硬化のメカニズム
4.養生の方法
など、パワーポイントを使て解り易く、他では聞けない
左官の世界を詳しく面白く聞かせて頂きました。
鈴木先生は日本各地で左官と塗り壁の良さを広める為
公演活動をされています。
次に、
ワークショップ 『日本建築の伝統と技を知り鏝絵を描きましょう』 が、
講師 大久保 雅一氏
(ミヤビ工芸 代表)
によって行われました。
1.下絵を描く
2.色漆喰絵具の作り方
3.鏝絵の制作順序
4.養生の方法
など、実際に制作し指導してもらえる講義です。
大久保先生の素晴らしい作品も展示されています。
さあ、一通りの講義を受けて制作開始です。
予め用意された鮮やかな色漆喰です。
いつもお世話になっているイケメンワークマン
綿引氏が参加されていました。
氏の技を拝見しましょう。
先ずは、透明なトレースシートにデザインを
書き込みます。
次にトレースシートをカットし、型抜きを作ります。
型抜きしたシートを塗り付ける板にテープで止めて
固定します。
今回キャンパスとして使うのは
田川産業(株)の 「ライミックス」 です。
そして色漆喰の塗り付けです。
濃色と薄色を巧に混ぜ合わせて銀杏の葉を作っていきます。
さすが綿引氏、扱い慣れた自前のこだわり鏝で型に塗り付けます。
型に沿って自然に厚みを付け、塗り上げたらシートを外します。
ゆっくりとめくっていくと・・・。
オオッ!
見事に塗り込められた秋の銀杏の葉です。
このあたりから周りの視線を集め始めます。
イヨッ 綿引 カッコイイぞっ!!
これまた、秘蔵の美しい鏝を取りだし葉の縁を、
丁寧に揃えていきます。
細かい所まで綺麗に納めました。
秋を彩る銀杏の葉。
とても素敵な出来映えです。
完成品を手に納得の綿引氏、イイ顔してますね。
他のご参加の皆さんも、終始笑顔で楽しんでおられ、
作品も秀作が多く大久保先生も驚いておられました。
自然素材で作る作品は人の心を癒し笑顔を生んでくれます。
左官の技術と自然素材の材料で造り出す世界は健康的で
素晴らしく、大きな可能性を秘めている事を実感しました。
今日の講義は大変有意義な内容で、これからの家造りにおいて
とても大事なことを教えて頂きました。
東京建築士会の皆様、鈴木先生、大久保先生、
そして、ご参加の皆様、ありがとうございました。
投稿者 Tomizawa : 2007年09月28日 12:29