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2007年04月23日
土壁・漆喰 技術講習会の準備が本格的に始まりました。
平成会の皆様にご協力を頂き、
4月 8日(日)に実技講習用のパネル1回目の下塗りが行われ、
4月22日(日)にはボランティアの方を含め11人の参加を頂き、
黒ノロ作りが行われました。
1回目の下塗りを終えて乾燥中の実技講習用パネルです。
コンパネ下地にBドライをしごき、追っかけその上に土、砂、ワラを
混ぜた下塗り材を塗ったものです。
先ずは、本日の黒ノロ作りのスケジュールを説明し、
久住氏のレシピ配合表と解説メモに基づき項目事に確認します。
昨晩から水に漬け置きしておいた「むしろふのり」です。
きっちり計量して小分けにしてあります。
これが「むしろふのり」です。
海藻をむしろの上に敷いて板状に自然乾燥させたものです。
黒銀杏草(つのまた)より比較的サラサラした上質な糊が出来ます。
一晩漬けた状態で、固い海藻が粘りを出して柔らかく戻っています。
漬け置きした状態のままカセットコンロで1時間火に掛けます。
最初は強火で煮立つ直前に火を弱め、そこから目を離さずに
ふのりの温度が上下しないようゆっくりと掻き混ぜながら煮込みます。
石灰の準備をします。
今回使う石灰は宮田石灰の左官用消石灰で、60メッシュのフルイで通し、
絶対に固まりや粒が無いように丁寧に作業します。
そして必要量を正確に計量し、規定量の水と混ぜ合わせます。
金龍印 「濡羽色油烟墨」 です。
久住氏指定の墨で黒さはかなりなものです。
やはり計量しますが、少しの風でもあったら大変です。
周り中真っ黒になってしまいます!
水で錬った石灰の中に2回に分けて油烟墨を入れます。
比較的混ざりは良いようです。
真っ白だった石灰が瞬く間に真っ黒。
しかも、黒光してます!
むしろふのりが出来上がりました。
黒銀杏草よりカスが多く出ます。
熱い状態を3厘でこします。
そして、少し冷めてからこの木綿で・・・。
二度ごしします。
ダマやスジや繊維など不純物が無いように実に手を掛けます。
ふのりが出来上がりました。
100パーセント天然、一番絞りの最高級のりです。
油烟墨と石灰を混ぜたものに熱を完全に冷ました状態のふのりを混ぜます。
先ほどより照りが増した黒ノロの出来上がりです。
久住氏のレシピ通りに完成しました。
このまま密封して寝かせ一月後の講習会を待ちます。
自分達で心を込めて手作した材料はとても可愛くて大事にしたくなります。
材料を粗末になんか出来ません!
無駄にする人には、榎本新吉氏のカミナリが落ちますよ!!
作業が終わってから皆さん集まってティータイムです。
左官談議で盛り上がります。
この時間が楽しいんです。
表技、裏技、鏝の話などなかなか聞けない事が盛り沢山です。
どこまで奥が深いのか・・・。
木村様、河西様、長田様、山口様、細井様、小宮様、鈴木様、綿引様、
下鳥様、松本様、名田様、井出様、ご協力ありがとうございました。
心から感謝申し上げます。
来週4月29日(日)は実技講習用パネルの下地作りで土の塗り付けを行います。
投稿者 Tomizawa : 2007年04月23日 15:34