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2008年08月12日
榎本新吉 もの作り第二弾
チリ刷毛の次は墨つぼ作りです。
右が小沼充氏が作った墨つぼです。
左の木材が上手く墨つぼに変身するか楽しみですね。
材質は柊(ひいらぎ)の木でとんでもなく硬くてずっしりと重いです。
何年ものか? 迫力さえ感じる榎本親方の逸品。
さあ、製作開始です。
先ずは曲尺、定規等を使って(頭も使って!)寸法取です。
厳しい言葉がマシンガンのようにぶっ放されます!
お手本を見ながら正確にラインを出します。
硬い木なので最初にドリルで穴を開けます。
寸法通りに彫り込むのはノミと金鎚の仕事。
さすがの榎本氏、何を持っても様になってます。
木の固さに泣きが入る事も!
細かい部分は手で削ります。
糸巻き車の位置決めです。
スムーズに回るかどうかはここに掛かってます。
何ィ〜 榎本氏、糸車の穴を手で持って開けちゃってます。
高度な技術の持ち主だから出来る技!?
時間内に完成したのは一人だけでした。
長野県からお越の杉山さんです。
大工さんの技で、手早くしかも綺麗に仕上がりました。
お見事です。
榎本新吉氏のチリ刷毛・墨つぼ作り講習会も終わりに近づき、
総評と質疑応答が行われました。
見た事、聞いた事の無い作業や用語に最初は戸惑いながらも、
一生懸命作業した結果、もの作りの楽しさや、今の左官に必要な
事は何かを少しつかめたような気がします。
何でも買うことばかりのご時世に「自分で作ってみろよ」と、
榎本氏から強力な一喝を頂いた一日でした。
参加者全員が榎本氏の言葉一言一言をしっかりと受け止め、
今後の活動に生かせる内容の濃い講習会でした。
最後に榎本氏が一言、
「皆、一生懸命やってくれて嬉しいよ。ありがとよ。」
何とも心に沁みるお言葉です。
厳しくも優しい榎本氏の人柄に感謝して閉会となりました。
まだまだ教えて欲しい事が一杯あります。
榎本親方、よろしくお願い致します。
投稿者 Tomizawa : 2008年08月12日 15:32