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2007年09月05日

 ■ 京都左官協同組合 青年部 祝 50周年記念式典

昨日9月2日(日)

京都左官協同組合青年部 結成50周年記念式典
京都ホテルオークラに於いて盛大に開催されました。

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当日受付後に迎えていただいたのは、さすが京都ならではの
京都左官協同組合婦人部の皆様のお茶のご接待です。

歓迎の京都のお菓子とお茶のお持てなしに緊張しました。

式典は、倉 卓也 青年部長様の心のこもったご挨拶から始まりました。

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その後、記念シンポジュームが開催されました。

コーディネータは 佐藤ひろゆき氏
パネラーは     久住   章氏
            浅原  雄三氏
            奥田  信雄氏

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テーマは 「壁の心」 塗り壁の過去、現在、未来

このメンバーが一同に会してのシンポジュームなんて滅多にありません。
わくわくしながら始まりを待っていると、さあ始まり始まり〜。

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これからの若い左官の方々に伝えたい事を中心に、
濃い〜内容のお話が展開して行きます。

久住氏 「土壁の良さが京都から発信され、今ヨーロッパに
      広がろうとしていて、日本の鏝が毎年千丁近く
      ヨーロッパの国々へ輸出されています。
      聚楽の本質を知ることで、塗り壁すべてにおいて
      対応できます。
      技術に対し真摯に! 大事な事を大切に!」

浅原氏 「先達の話を良く聞きましょう。お昼休みでも、
      お茶の時間でも、皆が一緒になって親方を囲み
      語り合うことが技術の進歩につながります。」

奥田氏 「京都の壁が如何に優秀か、如何に凄いかを皆さんと
      立証して行きたいと思っています。
      親方の塗った壁を無条件に尊敬することです。」

佐藤氏 「自分で懸命に学んだことを、次に弟子や後輩に教える
      ことが一番の勉強
になります。」

カリスマ左官の皆さんの熱き言葉が身に浸みた
シンポジュームでした。

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祝宴では、伊吹文部科学大臣をはじめ蒼々たる列席者が揃い
大変な盛り上がりでした。

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左より、小林氏、浅原氏、久住氏です。

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何と弊社の第1回 漆喰・土壁 技術講習会に参加して下さった
アメリカ人のエミリーさんです。(中央)
その後、京都で勉強されていることは聞いていましたが、
お目に掛かれるとは嬉しい限りです。
彼女は日本の土壁や漆喰の魅力に引かれ、
母国にその良さを広めたいと京都の地で勉強に励んでいます。
素晴らしいですね。頑張って下さい。
心から応援しております。

最後に奥田氏の印象的だったお言葉をご紹介します。
自分が塗った壁は、はたして伝統工法に値するのか、
いつも自分自身に問いかけています。

奥田氏の技を持ってしても出てくるこの言葉!
重みがあります。
名人ゆえ持つ飽くなき探求心に感激するばかりです。
奥田氏は真剣に良い土壁を伝承することを心から思っておられます。

日本を代表する土壁の本流京都を実感した50周年記念式典でした。
奥の深い伝統の世界をもっと知りたくなりました。

京都左官協同組合 青年部の皆様、ありがとうございました。
今後の益々のご発展をお祈り申し上げます。

投稿者 Tomizawa : 2007年09月05日 14:34